この不況下で20代中盤にして職を失った彼女は、仕事や金銭、自身の将来の心配よりも“デートできない”ことが不安で仕方なかったのです。
彼女には現在特に決まった相手がおらず『とにかくデートがしたい。』としきりに訴え、どうすれば固定の彼氏ができるのか?どうしたら愛されるのか?などと尋ね続けるのです。
大変失礼な話ですが、ぱっと見で現在の彼女の魅力は0に等しい状態でした。
すでにかなり金銭に困っているせいか、とにかくおごってくれそうな知人(男性)を渡り歩く毎日。自身を飾る余裕などはもちろんありません。普段着以下のみすぼらしい服装、髪や爪の手入れもせずノーメイクの状態でした。
このように、慢性的な恋愛依存症にかかっている人は、自分を客観的に見ることができません。
いつもそばに誰かがいないと不安で仕方ないため、近場の男を渡り歩くクセがあるようです。
話は変わりますが、私の嫌いな鑑定依頼のベスト1は『○○運(具体的でない質問)を診断すること』です。
それでも、例えば依頼者が中学生や高校生ならば、恋愛に憧れる時期。
ただの一度も恋人ができたことのない女子が「恋愛運を占って下さい。」というのは可愛らしくて良いでしょう。
しかし、それが社会人なら別。
まだはじまっていない恋愛を占うこと自体が意味のないことだと理解するべきだからです。
社会人には他にやるべきことがたくさんあって当然なのです。
恋愛する相手によっては身を滅ぼすことが多々あります。それによって職を失うことも。
また常識として、交際が長く続いた場合にはその先(結婚)を考える必要も出てくるのです。
逆にいえば、社会人にはそれが解っているからこそ、質の高い恋愛を選択する余地があるわけです。
キャバクラに勤めていた頃、度々休む曜日を変える娘がいました。彼女は彼氏の休日に自分の休みを合わせていたのです。彼女は完全な恋愛依存症でした。
男と別れた翌日には必ず、次の彼氏候補を見繕うのです。それも自分の指名客の中から・・・。
確かに職業的に出会いの多い現場ではありますが、これでは営業になりません。
結局彼女は色情沙汰で店を去りました。その後も次の店で同じことをやらかし、あちこち転々としているとか。
このように仕事と恋愛を公私混同しているうちは、人間的な成長はありえません。
昔から『涙を流した数だけきれいになる。』とか『恋愛の数だけ成長できる』とか言いますが、これには異論があります。
生涯ただ一度の恋愛経験を大事にしている美しい人は実際に存在します。人はこれを“純愛”といいます。
逆に「中学生の頃から男が切れたことがない。」などと豪語する汚らしいアバズレをよく見かけます。
確かに恋愛の数は多ければ多いほど、経験値は上がるでしょう。しかし“経験が邪魔をする”という事象も現実に多々ありますので、質の悪い経験ならしない方がマシな場合だってあります。
質の悪い恋愛により、質の悪い経験を積んだ人は、自身の質も価値もおとします。
その恋愛がなければ、その期間を価値ある自分の時間として使えたわけですから。
恋愛依存症の人は、相手に振り回されやすいようです。
学生の頃、社会人の彼と付き合っている友人がいました。
彼女は毎日放課後になると、彼の自宅に入り浸っていました。
しかし、ある日彼は特急で2時間もかかる場所へ転勤してしまったのです。
それでも何の気もつかわずに、彼女を自宅に呼び出す彼。
彼女は毎日、とまではいきませんが、かなり頻繁に特急に乗って彼の自宅を訪ねていました。
そんな生活が数か月続き、目に見えてやつれてきた彼女を見て彼は言ったそうです。
「学校なんか、行かなくていいじゃん。」
「そうだね。」
その日から彼女はほとんど学校に顔を出さなくなりました。
心配になった私は彼女に連絡しました。
すると彼女は
「彼がね『もう俺のことを愛してないのか。』って言うのよ。」などと言うのです。
彼は”愛”という言葉で単純に彼女を縛りつけていただけなのです。
それでも・・・例えば、彼が会社の重役ですごいお金持ちで、彼女を専業主婦として迎えて何の苦労もなく養ってくれる。というのなら、これも失敗ではないかも知れません。
しかし、結局のところ彼女はその彼と別れました。
彼女は大事な学生生活を2年も無駄にしたのです。
後に本人から聞いた話によると、私が卒業した直後に付き合い始めた次の彼も社会人だったそうですが、『学校にはちゃんと行かなくちゃ。』というのが彼の口癖で、二人で目覚めた朝も学校に遅刻しないように車で送ってくれたそうです。もちろん彼も、きちんと出勤します。
これが当然ですよね?
質の良い恋愛とは“お互いが成長できる関係”であること。年齢や立場の区別なく“相手の立場を尊重し合える”こと。
具体的には・・・一方が与えすぎたり奪いすぎたりしないことです。
このように自分の条件に見合った質の良い相手を見つけるには、自分にもそれと渡り合えるだけの質が必要でしょう。
ちなみに、質を高める努力はそれほど難しいものではありません。
まずは全身が映る鏡の前に立って、隅々まで自分を観察してみて下さい。
自分に自信が持てますか?完璧ですか?
あとちょっと・・・と思うところを補う努力をすれば良いのです。
何が完璧かわからない場合には、例えば映画や物語などから理想とするモデルを選出し、とりあえず見習ってみれば良いのです。形や見た目から入っても、性質(趣味や所作)から入っても、それは自身の自由。
なによりも、向上しようという前向きな気持ちが大切です。
現在、特定の相手がいない方は、次の恋のために何かを始めてみて下さい。
きっと次は、実りある素晴らしい恋愛ができるはずです。